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「ランランチック」 今竹七郎上図は、今竹七郎(1905 - 2000)がデザインした「ランランチック」のパッケージ及び、1935(昭和10)年の「ランラン油粧品」新聞広告(大阪朝日新聞社主催彩色広告競技特選受賞作品)【昭和のモダニズム 今竹七郎の世界(1989年)より】である。 「昭和のモダニズム 今竹七郎の世界」は、1998年に西宮市大谷記念美術館で展覧会が開催された時に購入したもので(※その時には今竹七郎はまだ健在【92才】であった!)、先日、久しぶりに取りだしてきて、解説や本人自身がまとめたバイオグラフィーを読みなおしてみると、これがなかなかおもしろい。 1926年、21才の頃、まだ神戸大丸でデザイナーとして本格的に活動する前に、関西初の月刊少女雑誌「乙女の園」の全ページのイラストとカットを担当しており、この雑誌の表紙は小磯良平であった。 1929年には中山岩太らと神戸商業美術研究会を発足させ、1937年にはデザイン・ジャーナル誌『プレスアルト』の発起人となるのだが、主動メンバーには日本におけるモダニズム建築の先駆者のひとりである本野精吾がいた。 また、「具体美術協会」を結成した吉原治良とは家も近く、かなり親密な交際があったようで、吉原治良から「具体」への参加を求められていたという。 関西を中心に、日本のグラフィック・デザイン界にあって、その胎動期から戦後を通じて活躍し、モダンデザインの父と呼ばれる今竹七郎だが、その活動の範囲はデザイン界だけにはとどまらない。
by suzu02tadao
| 2012-08-27 14:34
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