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1920~30年代を中心に、あれこれと・・・
by 大阪モダン
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裝釘 熊谷守一

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◇『布袋とヴィーナス』長與善郎(昭和22年刊)
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 もともと、紙ものがきっかけで古書市に通い始めた私は、本の表紙や裝釘が気にいって買うことも多い。

 これは先日、今年最後の「たにまち月いち古書即売会」で購入したもので、中に線引きやシミがあるため、均一本と同等の値段で手に入れることができたが、ご覧のとおり外側はきれいであり、ちょっとしたインテリア・グッズとしても楽しめるのがうれしい。

 矢野書房は、この本のようにちょっと難のある本を、格安で販売していることがあり、私は過去にも、『六白金星』織田作之助(裝釘:鍋井克之)や『暴力団記』村山知義(裝釘:恩地孝四郎)など、やはりインテリア・グッズとしても楽しめる本を相場の3分の1程度の値段で入手している。

 熊谷守一(1880-1977)は、この本の裝釘の絵と同じように、身近な草花や小さな虫たち、猫、鳥などを、描いた作品が多いが、晩年になってから広くその名を知られるようになったこともあり、日本の近代美術を切り拓いた一人である青木繁(1882-1911)と、東京美術学校では同窓であった…というか青木より年上であったという事実は、誰もが意外な印象を受けるだろう・・・。
by suzu02tadao | 2012-12-30 00:18
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