1920~30年代を中心に、あれこれと・・・
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DOMO DINAMIKA 山越邦彦

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 先日の京都・知恩寺の古本まつりで、四天王寺でもおなじみのS書房の均一台にあったボロボロの『婦人之友』(昭和8年10月号)をなにげに開くと、なんと…巻頭から上図の写真やマルセル・ブロイヤーの作品かと見間違えるようなスティールパイプの椅子のあるインテリアの写真が載っているではないか・・・

◇居間と食堂
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◇書斎
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◇玄関
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◇寝室と台所
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 「DOMO DINAMIKA」は、山越邦彦(やまごし くにひこ、1900-1980)が、1933(昭和8)年に結婚を機に建てた自邸として、乾式工法と床暖房、ピロティ等を採用したもので、設備や間取りの考え方など、当時としては画期的な提案を行っており、誌上では「あらゆる意味での実験住宅」と題して、設備等について詳細な説明が記されている。

 <私達二人はお互に生活を揚棄(アウフ・ヘーベン)し合い乍ら、飛躍的な生長発展をさせる道具として、この実験住宅 ドモ・デイナミカ(動力学的の家)を作った。>

 <生活条件に従へば、我々二人の生活を容れる住宅は現代の最も進歩したアパートであるべき筈である。ところが、現在建つてゐるアパートには何れも私達を容れるに必要な充分の設備がないので、仕方なく将来の理想的アパートのつもりで実験的に建てゝみたのがこのドモである。>

 <住宅は、生命のある人間の容器であるから、生命の発展に伴って生長しなければならない。その為に生長する家としての条件も充分に考慮したつもりである。>


 いささか若さゆえの意欲が先行し過ぎているきらいもあって、そこがまたほほえましくもあるが、この「DOMO DINAMIKA」は、今日のサスティナブルデザインに繋がる「エコロジー住宅」の先駆をなすものだったようだ。
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 面白いことに、山越は第一高等学校では村山知義と同期だったということで、村山と共に活動した画家の玉村方久斗邸を1925年に設計しているが、そのあたりで、『婦人之友』との繋がりがあったのかもしれない。

 この号で「DOMO DINAMIKA」は「小住宅建築特集」の中で紹介されているが、その他に市浦健(1904- 1981)が「乾式建築の住宅」の実例として自邸及び土浦亀城(1897-1996)邸を紹介しており、また土浦亀城は、誌上コンペの「理想の我が家 課題:小住宅設計」の審査員として入選作の講評を載せている。
 こういった記事をみると、1920~30年代という時代がいかに文化的に充実していたかということを改めて思い知らされるのだった・・・
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【参考】
山越邦彦については「野沢正光建築工房BLOG」で詳しく紹介している。
また、現存する作品としては耀堂ビル(横浜)があるようだ。
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by suzu02tadao | 2013-11-08 09:30 | Comments(0)
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