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吉井勇 『東京・京都・大阪』

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 吉井勇の『東京・京都・大阪』は、何年か前に手に入れた平凡社の文庫版のものを所有していたのだけれど、先日、恩地孝四郎が装幀した表紙(上図)に魅せられて、オリジナル版を購入したというわけで、ついでに読み直してみたら、このあいだも取りあげた「キャバレー・ヅ・パノン(ハタノバア)」についても書かれているではありませんか・・・

<私がはじめて大阪へ往つた時分は、まだ五座の櫓が揃つている時分で、カフヱやバアがやつとできたばかりの頃だつたが、立ち並んだ劇場と反対側の河岸にあつたハタノバアという家にはよく連れて往かれたものであつた。そこは詩人、画家、歌人、小説家、劇作者など、藝術にたずさわる者がよく往つたバアであつて、直ぐ窓の下には道頓堀の水が黒く流れ、向い側の宗右衛門町の茶屋々々の灯が、鮮やかにそれに映つて、時には川を越えて絃歌の声がひびいて来るようなこともあつた。>

 もともとこの本を私が手に入れたのは、ちょうど竹久夢二についての認識を新たにしていた時期で、次のようなことが書かれていたからだった・・・

<私が中島棕隠という名前を知つたのは、大正四年十一月「祇園歌集」を出した時からであつて、その時竹久夢二君に装幀を頼んだところ、私の原稿を読んだ夢二君が、
 「君のこの歌集によく似た詩集がある」
と云つて貸してくれたのが、山陽の手紙で問題になつていた「鴨東四時雑詞」だつたのである。>


 いやはや、あの吉井勇が、中島棕隠の「鴨東四時雑詞」を竹久夢二に教えてもらったとは・・・
 こんなところにも、夢二のマルチな才能の奥深さを知ったというわけです。

 さて、「祇園歌集」にはあの有名な歌が載っています。

 かにかくに祇園は恋し寝る時も枕の下を水のながるる
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 現在では、吉井勇が祇園を歌った代表歌とされるこの歌も、発表当時はさほどでもなく、事実、「祇園歌集」には4番目という中途半端な順番で載っています。

<自筆の歌碑の前で微笑する吉井勇氏>「かにかくに祭」にて
c0239137_11245774.jpg
 上の写真が載っていたので、つい最近購入した『カメラと詩歌 京都』臼井喜之介(昭和36年刊)では次のように記されています。

 世人は一応吉井勇を目して、祇園の歌人として艶治駘蕩(えんやたいとう)の世界に遊ぶ風流児と考えている向が多いようであるが、与謝野寛につれられて、明治四十年に初めて祇園へ遊んで以来、さまざまの起伏があったろうが、その真の歌心がいずれにあるか、左の歌を提示して答えとしよう。

 紅燈の巷にゆきてかへらざる人をまことの我と思ふや  吉井勇


 ところで、ガイドブック『カメラと詩歌 京都』には、なつかしの昭和30年代の京都の写真が載っており、舞妓さんや寺社仏閣はあまり変わっていませんが、やはり町並みは現在とは大分違っていることが分かります。
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◇先斗町
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◇四条通を行く鉾の巡行
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 また、臼井喜之介という名前に見覚えがあったので調べてみると、臼井自らが創業したウスヰ書房発行の『随筆京都』(昭和16年刊)を数年前に購入しているではないか・・・
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 しかもこの中には、以前とりあげた『時世粧』にあった宇野浩二の随筆と同じものが「秋都の京都の思出」として載っていたのだった。

 もちろん、吉井勇の歌も載っています・・・

 舞姫の文がらなどもまじるゆゑ 加茂の水屑(みくづ)はうつくしきかな

c0239137_1134335.jpg京舞妓
(『随筆京都』より)
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by suzu02tadao | 2013-12-25 11:45 | Comments(0)
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