1920~30年代を中心に、あれこれと・・・
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<   2014年 03月 ( 11 )   > この月の画像一覧

天王寺の昭和遺産<2> あべのハルカスのある風景

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  あべのハルカスがオープンして、周辺の商業施設等もリニューアルするなどいろいろと活気づいていますが、もともとこの辺りは大阪のディープな昭和遺産の宝庫になっています。
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 酒屋の看板、あべのハルカス、電柱、風呂屋の煙突・・・
 絶妙のコーディネーションになっています!
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 そして、酒屋の角を曲がると・・・昭和です…昔の映画の1シーンのようです。
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 こんな町には、やはり、面格子の逸品がありました。
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by suzu02tadao | 2014-03-31 08:00 | Comments(0)

天王寺の昭和遺産<1> 骨董市と商店街

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 四天王寺骨董市は、以前にも紹介したように昭和時代の品ぞろえが中心となっていますが、こち亀の「両さん」をはじめ、会場のあちこちで見かけた「ドラえもん」や「キティちゃん」(今年が40周年だそうです)などのキャラクター・グッズも昭和遺産なのですね。
 更には、ラジカセはもちろんのこと、CDラジカセも立派な昭和遺産なのであって、風格さえも感じられます。
 ・・・昭和は遠くなりにけり…ですかね。
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 やっぱり、センスの良い店が多くて、思わず買ってしまいそうになるのですが、用途を考えると特に必要のないものばかりで・・・(10年前だったら買ってたような気がする・・・)
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 これは大黒様でしょうか?恵比寿様でしょうか?
 祭事用のお面のようで、さすがに昭和よりずっと古いものでしょうが・・・表情がいいですね。
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 天王寺の昭和遺産といえば、なんといっても「阪和商店街」です。
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 「阪和商店街」から、JR天王寺駅を南に「あべのハルカス」脇のアーケードを歩いて行くとあるのが「喫茶 田園」。
 この前に来た時には閉まっていたので、今度こそはと思って来てみたのだが、<店内改装のために暫く休業いたします>の貼り紙が・・・
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 しかたがなく、ガラス戸越しに内部を撮影したのだが、なんと!なんと、レトロなレジスターとピンク電話が・・・これぞ昭和遺産ではあ~りませんか!
 う~ん、絶対にこのままがいいなァ!変に改装しないでほしいな・・・
 いちおう「食べログ」にも載っていました・・・参考まで。
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by suzu02tadao | 2014-03-28 08:00 | Comments(0)

【追悼】安西水丸さん

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 「がたんごとんがたんごとん」は、わが息子が幼い頃のお気に入りの絵本だったもので、中身はセロテープで補修してあったり、シミが付いていたりしてます。

安西さんは、イラストのほか作家活動や翻訳など幅広い分野で活躍し、昭和62年に出版された絵本「がたんごとんがたんごとん」は、今も多くの子どもたちの人気を集めています。
また、小説家の村上春樹さんと親交が深いことでも知られ、短編集「象工場のハッピーエンド」など村上さんとの共著を数多く発表し挿絵も担当しました。
独特な感性で描かれた温かみあふれるイラストは、村上さんの作品と共に親しまれてきました。
(NHKニュースより)

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 お悔やみ申し上げます。
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by suzu02tadao | 2014-03-25 08:30 | Comments(0)

京都ハリストス正教会

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 下見板張りとのコントラストが美しい窓ですが、特に窓の上部の三角形の庇と窓台の下の簡素な飾りが印象的です・・・
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 京都ハリストス正教会の生神女福音聖堂(しょうしんじょふくいんせいどう)は、京都府庁舎旧本館などを設計した京都府技師・松室重光の設計・監督により、1901(明治34)年に建築されたロシア・ビザンティン様式の木造の聖堂として、日本最古に属する本格的聖堂といわれています。
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 建物全体についても、下見板張りが地模様となっていて、決して派手ではない装飾が要所々々にバランス良く配置されています。
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 実は、京都ハリストス正教会も以前に京都国際マンガミュージアムを訪れた際に、例のごとく近くをブラブラしていて偶然に発見して撮影したもので、この界隈にも京都らしい?レトロな街角が残っています・・・
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by suzu02tadao | 2014-03-24 11:35 | Comments(0)

中津商店街

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 大阪・梅田のすぐ隣にある中津の中心街「中津商店街」。
 昭和40年代から時間が止まってしまっているようです。
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 薄暗く道幅が狭い通りを歩くと、シャッターを下ろしたままの店舗がほとんどです。
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 活気があった昔の面影を残す店先からは昭和の香りが漂ってきます。
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・・・と思うと、関西のオシャレ系情報誌「月刊サヴィ」(関西の本屋&ブックカフェ75)で、<希少で貴重な日本のミニコミ専門店>と紹介された店があったりします。
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 ここもオシャレ系ですね・・・
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 でも、やっぱりこの商店街の魅力は、超アナログでノスタルジックな情景の中に浸れることです。
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 商店街の脇には今も残る長屋群、関西風「文化住宅」の情景が広がります・・・のどかですね…
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 中津商店街のある阪急中津駅の北側は奇跡的に空襲を受けずに済んだということで、古くからある下町が残っていて、うまくやれば、東京の谷中や根津のようにもなれるような気もするのですが・・・
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by suzu02tadao | 2014-03-21 14:50 | Comments(0)

「夜のタンゴ」~「シボネイ」

 「戦前」というまっ暗な時代があって、それが十五年も続いたという文化人や史家がある。十五年というのは昭和六年の満州事変から数えて昭和二十年までのことだろうが、その間じゅうただまっ暗だったというのは間違いでなければうそである。
(山本夏彦 『「戦前」という時代』)


◇楽譜「夜のタンゴ」表紙:1941(昭和16)年12月5日発行
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 「夜のタンゴ」(Tango Notturno)は、1937年に公開された映画『夜のタンゴ』の映画主題歌です。
 オリジナルはヒロインを演じたポーラ・ネグリが歌っています。
 この映画はドイツ映画ということもあって、1945(昭和20)年の終戦間際でも、新宿武蔵野館ではリバイバル上映が続いていたということです。

【参考】Pola Negri in TANGO NOTTURNO - YouTube
【参考】日本語のカバー曲
    因幡 晃 - YouTube
    沢田研二 - YouTube

◇楽譜「シボネイ」表紙:1941(昭和16)年6月25日発行
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 「シボネイ」(Siboney)は、ラテン音楽の名曲で、キューバの作曲家のエルネスト・レクオーナ(Ernesto Lecuona)の1929年の作品。

【参考】LOS LATINOS~シボネイ - YouTube

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by suzu02tadao | 2014-03-18 14:10 | Comments(0)

『変り学読本』

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 <「変り学読本」といふのは今春、大阪毎日新聞“家庭と学芸”面に連載した「変り学コンクール」を改題して纏めたものである。
 新聞のつゞき物としてあしかけ三ケ月間の記録を作つた一事だけで、いかに読者に歓迎された好読物だつたかゞわかつてもらへると思ふ。>


 1936(昭和11)年7月発行の『変り学読本』は、大阪毎日新聞に連載されて大好評を博したユニークな研究、39編を収めたもので、下記に掲載順に並べてみましたが、確かにタイトルを見ただけでもバラエティに富んでいます。
 1936(昭和11)年は二・二六事件があって、この後に日本は軍国主義化してゆくのですが、当時はまだモボ・モガ全勢の時代の個性を尊重する自由な空気が残っていたことが分かります。
 研究家も岸本水府をはじめ、知る人ぞ知るといった人もいるようです。

「らくがきの研究」新藤正雄(奈良市金鐘中学教師)
「動植物の方言」佐藤清明(岡山市清心女学校教諭)
「南方学」雑賀貞次郎(民俗学研究家、和歌山県田辺町に在住し南方熊楠氏高弟)
「きのこの気象栽培」妹尾彦三郎(岡山市に在つて丁子香営業、高山植物栽培家)
「浪曲沿革史」松本朱像(和歌山新報社勤務、ゲテモノ芸術研究家)
「ゴルフ文献研究」西村貫一(神戸に旅館経営、「日本ゴルフ史」の著書あり)
「粘菌の研究」小畔四郎(退役歩兵中尉、石原産業汽船会社顧問、南方熊楠氏高弟)
「乗車券文化史」山本不二男(大阪にて質屋営業、交通切符の蒐集家)
「アダナ分類」木森重樹(大阪聾口話学校教諭、昭和七年京大哲学科出身)
「写経の沿革」田中塊堂(大阪女子商業学校嘱託、泊園書院会員、石田茂作氏に写経を学ぶ)
「小鳥による豊凶統計」筒井百平(彦根測候所長)
「煙草入工芸史」濱秀太朗(大阪鰻屋主人)
「明治錦絵世相史」淺井勇助(大阪市書肆主人、明治世相史の大著述あり)
「灯篭考証」鹿野久市郎(東京外語出身、天理外語教授、刀剣研究家として知らる)
「桜病理学」長見正(島根県人、技師、京都在住)
「温泉風俗研究」小澤清躬(神戸在住医学博士、レントゲン医学専門、温泉研究家)
「染織溯源」龍村謙(東大美学出身、織宝美術の龍村平藏氏令息)
「俳優名雑考」杉岡文樂(大阪船場にて書店を経営、歌舞伎通として聞こゆ)
「読めぬ金石文」高田十郎(元奈良県師範学校教諭)
「薪の土俗学」太田陸郎(兵庫県社会課勤務、近畿民俗学会幹事)
「広告世相考」岸本水府(川柳家、川柳雑誌「番傘」の主幹)
「日本奇祭抄」田中緑紅(京都土俗談話会を主宰)
「蔵書票研究」小塚省治(神戸服部長商店員、日本蔵書票協会を主宰)
「上方敵討分類」後藤捷一(染料協会書記長)
「剣舞考」今枝四郎(新聞界、経済界社長)
「甲賀流忍術研究」中西義孝(前滋賀県立窯業試験所員、水口町に自適す)
「コーラス研究」小野芳之助(音楽研究家、阪神今津に寓居)
「スクラップ整理術」吉田亀壽(日本織物新聞社員、織物大鑑編纂中)
「鴨川氾濫史抄」音代湘園(大阪船場某染料商社員、万葉集、王朝文学の研究家)
「投網術」伊藤眞一(大正七年東大法学部出、満鉄大阪出張所長)
「川柳戸籍調べ」水木眞弓(奈良県の人、大正六年東大国文科出、松江高等学校教授)
「スタヂオ音響学」和田精(BKのスタヂオ・ディレクター、舞台および放送に関する音響学的研究での権威者)
「日本飢饉史考」吉川一郎(大阪毎日新聞社航空部観測台勤務)
「維新志士変名調べ」高梨光司(元関西日報主幹、著述家)
「流人考」藤里好古(大阪天満宮の教学主事、天神信仰史研究家)
「春日鹿害史」九尾萬治郎(奈良にて蒲団商を営む)
「徳利語源説」野々田為吉(大阪東区長)
「桃太郎考証」熊田葦城(著述家、鎌倉町に住す)
「日本英語学渡来史」荒木田伊兵衛(大阪にて古本商を営む)


 ちなみに、最初に掲載されている「らくがきの研究」の中では、次のように書かれていて・・・
 <たかゞつまらんラクガキとはいひながら、これによつて随分と私どもが教へられることも多い。卑猥なことでも阿呆のようなことでもすべて無から有が生ずるのではない、何故こんなものを書くに至つたか、もしその動機、原因乃至はそのバツクの社会情勢を調べれば教育乃至は警察行政方面において案外貴重な啓示を受けるところが多いことと思つてゐます。>
 おもしろいですね…

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 ところで、この本は函共々、装画がとても良いのだが、作者がわからない・・・誰だろう?
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by suzu02tadao | 2014-03-15 14:20 | Comments(0)

モトコー !

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 通称モトコー、神戸にある元町高架通商店街。
 まさに無国籍でカオス!・・・いつ訪れてもワクワクします!

 詳細については下記を参考のこと…
 元町高架下(モトコー)マップ
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by suzu02tadao | 2014-03-12 11:20 | Comments(0)

マルセル・デュシャン

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 1961(昭和36)年1月号『美術手帖』 では、作家研究として、マルセル・デュシャンがとりあげられています。

 「ダダの神様!」というセンセーショナル?なタイトルは、ちょっといただけませんが、その当時、まだ日本ではあまり知られていなかったことを思えば、微笑ましくもあります。
 しかしながら、デュシャンとも直接交流のあった瀧口修造(1903-1979)と山口勝弘(1928- )との対談によるデュシャンについての解説は、今読んでみてもとても分かりやすいもので、その後の、多くの美術評論家や作家の謎めいた解説によって神話化されてしまったデュシャンの姿よりは、よほど理解できる内容になっています。
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以下抜粋…

 山口 ~芸術家の型として、たとえばピカソなんかは名実ともに大巨匠といえるけれど、デュシャンの場合はまるきりちがいますね。つまり芸術家というのはひとつの完成された作品をつくるとか、自分の様式をあくまでも守るとかいうのが、立派な作家の態度とされていたわけですが、デュシャンはそういうものをぜんぜん否定する、その彼の生き方自身が作品のかわりのような意味でもあるんじゃないでしょうか。~

  瀧口 そう、これは芸術というものの根本的な問題でもあるんですね。つまり二十世紀になってから、芸術というものに対する認識が根本からゆらいできている。もちろん偉大な芸術家は出ています。たとえばいまいったピカソ―― しかしそのピカソですら、いわゆる前時代からの自然主義的な面に立脚した巨匠だと思うんです。~


  山口 ~それともうひとつ、たとえば立体派、ダダ、シュルレアリズム、そして現代のアクション・ペインティング、アンフォルメルというように、つぎつぎと芸術運動がおこってきているが、その中で、作家と作品のあいだの関係という問題はあくまでも変らないと思う。だけどデュシャンは、その作家と作品の関係をもっとも根本的に考えている人間じゃないかと思うんです。

  瀧口 そこなんですね。ルネッサンス以来十九世紀まで、作者と作品とはなんの疑問もなく直結していたんですね。しかも芸術という観念が厖大にふくれてしまった。そこで芸術作品というものの社会的な存在そのものに、いろいろな矛盾がでてきたわけです。~


 モノクロではありますが、ほとんどのデュシャンの代表作品の図版が載っています。
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 有名な「階段を降りる裸体 No.2」はカラー版で載ってます。ただし、当時は「階段を降りる裸婦 No.2」となっています。
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 さて、1958年~64年にパリで行なわれたモダン・アートの旗手たちへのインタビューということで、シャガールやフジタやアンドレ・ロートなどが載っている『画家は語る―20世紀の巨匠たち 奇跡のインタビュー』という本を読んでいたら、その中にはデュシャンもあって、次のように語っていました。

 「~かつて絵画といったらとても難解な代物だった。キュビスムが引き起こした革命など、50年後の今になってこそ、評判になってはいるが、当時は何の反響もなかったんだ。発案者たちも、そんなことが続くだろうとは考えてもいやしなかった。そもそもキュビスムは、衝撃的な方法などではない、ただの遊びなんだよ。今やその時代の革命児たちは名声という罠に捕らえられてしまっている。~」

 「私はもう絵画の仕事からは引退した。私には麻薬はいらない、このテレピン油のにおいは必要ないのさ。」

 この本の著者でインタビュアーのピエール・アスティエは筆相学の専門家でもあって、デュシャンの筆跡から、その性格を次のように考察しています。

 <音楽、文学、絵画と様々な才能に恵まれたデュシャンは、どの分野で自己を開花させるべきかがわからない。そんなことはどうでもいい、与えられた人生を生きることの喜びが十分楽しめるならば。
 デュシャンは、楽天的合理主義哲学に適応した人間の典型のように見える。ある高みから眺めるならば、人生とはユーモアに満ち、さほど不快なものではないということに、彼はすぐに気づいてしまったのだ。>

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by suzu02tadao | 2014-03-09 11:10 | Comments(0)

モダン奈良漫歩(2)

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 奈良といえば、鹿が有名ですが、この羊のレリーフ装飾が印象的な南都銀行本店【1926(大正15)年建築】は、「猿沢池」の近くにあって、観光客で賑わうメインストリートである三条通りに面して建っています。
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 なぜ羊なのかというと、西洋では富の象徴とされる羊が、金融機関のシンボルとして採用されたのではないかと言われています。
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 この羊の作者の水谷鉄也(1876-1943)は東京美術学校(現東京芸術大学)教授で、高村光太郎や荻原守衛などと共に日本における近代彫刻の礎を築いたと言われています。
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 古都・奈良でも珍しい欧風古典様式のこの建物の設計者は、辰野金吾の下で学び多くの銀行を設計した長野宇平治(ながの うへいじ、1867-1937)で、岡山産花岡岩を使用し、褐色のタイル貼り外壁の正面に4本のイオニア式オーダーが並ぶ典型的な銀行建築です。
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 このようにとても個性的な建物でも、違和感なく、街並の中に収まってしまっているのが、古都・奈良のすごいところだとは思うのですが・・・
 ゆるキャラ全勢の時代に一石を投じた「せんとくん」もそうですが、地味なイメージの奈良にはアバンギャルドでユニークなものが多々あって、その最たるものは東大寺の大仏なのだろうけれど、「ならまち」でよく見かける魔除けのお守りの「身代り猿」も、アバンギャルドでモダーンに見えてきます。
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 ところで、「ならまち」界隈だけでも、古本屋さんが十数軒もあって、それぞれが個性的で奥深いのですが、そのうちの一軒(前回紹介した「やすらぎ書店」ではありません…)で購入した、荒俣宏著『異都発掘【新東京物語】』の中で、
<消えた東京を発掘するのにいちばん手軽な方法は、東京の亡霊をさがすことなのだ。
 では、亡霊はどこに隠れているのか?
 東京の裂け目に。
 地表を覆いつくして澄まし顔をしている新しい東京の下には、「消えた」あるいは「消された」東京が累々と積み重ねられ階層を形成している。>

 と書かれていて、この「東京」を「奈良」に置き換えてみても、そのまま当てはまると思われます。
 まさに「ならまち」にある古本屋さんには「裂け目」といった雰囲気があって、この本の内容と同じように面白い店が多いのですが、奈良に数多くある観光地として整備されている有名な寺院には、そのような「裂け目」は無くなってしまっており、冒頭の羊のレリーフや、「ならまち」のところどころにあるささやかな神社などには、まだ「裂け目」が残されているような気がしたのでした。
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by suzu02tadao | 2014-03-06 15:00 | Comments(0)