1920~30年代を中心に、あれこれと・・・
by 大阪モダン
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30 31
以前の記事
2017年 10月
2017年 09月
2017年 08月
more...
お気に入りブログ
ヴォーリズを訪ねて
近代建築Watch
レトロな建物を訪ねて
Books & Things
最新のコメント
確かに…阪急ビルにしても..
by モダン周遊 at 07:32
梅田周辺の再開発 急速..
by 雪だるま at 05:47
八尾は、 現在の大阪文..
by モダン周遊 at 22:30
八尾といえば 雪だるま..
by 雪だるま at 05:56
今は、政財界での交流はゴ..
by モダン周遊 at 11:35
こちらの本館 元は新田..
by 雪だるま at 09:14
私の時は、 ボランティ..
by モダン周遊 at 07:16
吹田にあるこちら 見学..
by 雪だるま at 06:10
盆踊りなので夜が本番なん..
by モダン周遊 at 21:00
雪だるまも この盆踊り..
by 雪だるま at 05:54
メモ帳
最新のトラックバック
シャガール、ピカソ、マテ..
from dezire_photo &..
シャガール、ピカソ、マテ..
from dezire_photo &..
マルモッタン・モネ美術館..
from dezire_photo &..
美は幸福を約束するものに..
from dezire_photo &..
【姫路の老舗映画館が消え..
from ジョニー暴れん坊デップの部屋
個性的なビルがいっぱい:..
from 本読みの記録
ライフログ
検索
外部リンク
ファン
記事ランキング
ブログジャンル
画像一覧


元・明倫小学校<1>

c0239137_16363756.jpg
 館内を巡っている内に、ジョルジョ・デ・キリコの絵の中に紛れ込んだような、不思議な気分になりました…

c0239137_16361250.jpg

 前回の立誠小学校と同じように番組小学校だった明倫小学校の校舎は、1931(昭和6)年に建てられたもので、今は様々なジャンルの芸術活動の拠点となる「京都芸術センター」の施設になっています。

c0239137_16355639.jpg

 当初の姿をほぼそのまま残す館内は、スパニッシュやアールデコなど当時の最新デザインが採り入れられており、制作室として使用されている教室などは見学できませんが、廊下を巡るだけでも充分に楽しむことができました…

c0239137_16352118.jpg

c0239137_16351321.jpg

 特に北館にある荷運びや避難経路としても実用的なスロープの周りの空間は、とても魅力的でした。
c0239137_16354000.jpg

c0239137_16350291.jpg

 その他、階段廻りなど…
 そこかしこに見所がありました。

c0239137_16345017.jpg

c0239137_16342893.jpg

c0239137_16341839.jpg

c0239137_16340515.jpg

c0239137_16335796.jpg

c0239137_16335151.jpg

c0239137_16334482.jpg

 今回は北館でしたが、次回は西館と南館を紹介します…
c0239137_16333510.jpg

[PR]
# by suzu02tadao | 2017-08-06 08:00 | Comments(2)

元・立誠小学校<2>

c0239137_15573333.jpg

 中庭に面した元職員室のカフェの窓からは、北棟と南棟からなる校舎全体がよく見渡せます。
 保健室や音楽室等で使われていた椅子やテーブルで構成された室内は、この場所だけ時が止まっているかのような、なんとも言えないノスタルジックな空気が漂っていました…
c0239137_15572541.jpg

 卒業生には中村玉緒さん、中村鴈治郎さんや…そして近藤正臣さんは数年前のNHK大河ドラマ『龍馬伝』での土佐藩主、山内容堂役の怪演が話題になりましたが、「実は僕が通っていた小学校は、この山内家の藩邸跡にあったんですよ。だから不思議な縁だと思って…」と語っていたそうです。

 また、この場所は明治時代に日本ではじめて映画の上映に成功した「日本映画原点の地」でもあるとのこと。
c0239137_15570868.jpg

 そんな歴史を受け継いで、校舎の3階には「立誠シネマ」が常設され、他にも様々なイベントに使用されていましたが、今年になってから、ホテルを含む複合施設になることが決定。校舎は文化施設として耐震補強し保存再整備されることになり、「立誠シネマ」も7月末をもって終了しています…

c0239137_13072448.jpg

 立誠小学校は京都の町衆たちの手によって創設されたいわゆる番組小学校でした。番組小学校は「地域による、地域のための学校」という特徴があり、この校舎の建築資金の多くも地域内の有志からの寄付で賄われたのでした。

 やはり番組小学校だった、京都国際マンガミュージアムとして利用されている龍池小学校や京都芸術センターの明倫小学校と同じような施設に、立誠小学校もなるのではないかと思われます。

c0239137_18244712.jpg

c0239137_15562057.jpg

c0239137_15560279.jpg

c0239137_15554079.jpg

c0239137_15553249.jpg

c0239137_15550682.jpg

c0239137_15545843.jpg

 リニューアル後の施設は、2020年の東京オリンピック開催に合わせて完成が予定されており、再整備工事が始まる前に、もう一度、訪れたいと思います…

c0239137_15545108.jpg

[PR]
# by suzu02tadao | 2017-08-03 08:00 | Comments(2)

元・立誠小学校<1>

c0239137_10183388.jpg

 前回は蛸薬師通を東に歩いてきましたが、この通りの東端になる木屋町通のすぐ横を流れる高瀬川に架かる蛸薬師橋のたもとには「土佐藩邸跡」の碑が立っています。

 かつて土佐藩の藩邸があった場所に建っているのが元・立誠小学校の校舎です。
c0239137_10182142.jpg
 この建物は、1927(昭和2)年に完成しており、京都市内に現存する最古の鉄筋コンクリート造の校舎だということです。

c0239137_10181407.jpg

c0239137_10180109.jpg

 1993年に閉校するまでの長い間、小学校として使われていた痕跡が残る階段や廊下を歩いていると、今も生徒たちの元気な声が聞こえてきそうな気がしました・・・
c0239137_15551634.jpg

c0239137_15552473.jpg

c0239137_10175551.jpg

c0239137_10174742.jpg

c0239137_10173907.jpg

c0239137_10172810.jpg

c0239137_10172169.jpg

 次回は、校舎の中にある元職員室だったというカフェでコーヒーを飲みながら、いろいろと思いを巡らせたいと思います…
c0239137_10171452.jpg

[PR]
# by suzu02tadao | 2017-08-01 07:00 | Comments(0)

蛸薬師通<烏丸通から東へ>

c0239137_15355024.jpg

 1916(大正5)年に山口銀行京都支店として建造され、後に北國銀行へ、現在は「DEAN&DELUCA」というカフェとして利用されているこの建物は、辰野金吾の晩年の作品です。

c0239137_15312269.jpg

 辰野式フリークラシックでありながら、長方形と菱形に大きく簡略化させたセセッション様式の装飾は、東京駅舎完成後の後期作には多く見られるようですが、なかなかオシャレですね…

c0239137_15311464.jpg

c0239137_15310824.jpg

 この建物は烏丸通蛸薬師南西角にあります。

 前回取り上げた「土井撰美堂」は烏丸通を挟んで向かい側にあったようですが、洋風に額装された日本画とこの建物のハイカラなイメージは、とてもマッチしていたように思われます…
c0239137_15310042.jpg

 ♪ あね さん ろっかく たこ にしき・・・
 と、京都の通り名のわらべ歌にあるように、蛸薬師通は京都の台所・錦市場で知られる錦小路通の一本北側にある通りです。
 
 この建物のある烏丸通から蛸薬師通を東へ歩いて行くと、他にも独特のハイカラな風景が散見されます…

c0239137_15305491.jpg
 100年前のレンガ造りと土蔵が並んで建っているのは、業務用暖簾・座布団の専門店。

c0239137_15304203.jpg

c0239137_15303554.jpg

 すぐ近所には国指定・登録有形文化財の「らくたび京町家」があります。
c0239137_15302852.jpg

c0239137_15302175.jpg

 錦市場に近いこともあって、通りの周辺は落ち着いた中にも華やかな雰囲気があります…
c0239137_15300820.jpg

c0239137_15300186.jpg

c0239137_15295311.jpg

c0239137_15294890.jpg

c0239137_15290608.jpg

c0239137_15285704.jpg

 新京極まで来ると、この通りの名前の由来となった蛸薬師堂につき当たります。
c0239137_15284961.jpg

 更に東へ行くと…
 坂本龍馬が暗殺された近江屋跡や土佐稲荷・岬神社などの史跡もあります。
c0239137_15280246.jpg

[PR]
# by suzu02tadao | 2017-07-29 10:00 | Comments(2)

大正ロマン<額装日本画>

◆村上華岳「静物」
c0239137_13334089.jpg

 皿の上にあるのは李(すもも)だろうか…
 それにサクランボがさりげなく添えられている…

 図版はモノクロでどんな色なのかは分からないけれど、一見すると平凡な静物画で、華岳もこういう絵を描いていたのか…と意外に思ったものの、子細に見てゆくと、代表作といわれる仏画や山水画とも共通する奥行のある深遠な表現になっていて、特にサクランボの軸のしなやかな筆づかいなどは簡単に見えて、ちょっと真似のできない表現だと思う…

 村上華岳(1888-1939)は京都市立絵画専門学校を卒業後、文展で特選になるなど活躍しましたが、文展の審査のあり方に疑問を抱き、同窓の土田麦僊や野長瀬晩花などと共に国画創作協会を設立、西洋美術と東洋美術の融合による新たな絵画の創造を目ざしました。

 「静物」は国画創作協会の他の仲間たちが渡欧する中、持病の喘息が悪化したために渡欧を見合わせて、その当時住んでいた京都の自宅で静養しながら描いたものではないかと思われます。
 その後、晩年は少年時代を過ごした神戸市花隈に移りますが、その場所は、前回取り上げたモトコーの北側になり、今でも旧居跡の石碑があるようです。

 学生時代に華岳の「裸婦図(下絵)」を初めて見た時の衝撃は忘れられません…
 私はそれまで華岳を知らなかったのですが、明治以降の日本で、しかも因習的と云われた日本画家の中に、このような凄い絵を描く人物がいたことにショックを受けたのでした。
 それにしても、重要文化財になったのは、作品としては劣る「本画」の方なのは、なんででしょうね・・・?

 この「静物」は、京都市蛸薬師烏丸東にあった「土井撰美堂」の大正11(1922)年のカタログ(図録)に載っていたものです。

 カタログは去年の京都知恩寺の1冊200円・3冊500円のコーナーにあったもので、掲載作品は全て不鮮明なモノクロの図版ではあるものの、価格表が付いていたので興味を惹かれて手に入れたのでした。
 ちなみに、この「静物」は 90円です。

c0239137_13444167.jpg

 カタログに載っている絵は、それほど大きなものではなく、どれも二尺(約60cm)くらいですが、その中で一番高額なのは、やはり竹内栖鳳の作品でした。

◆竹内栖鳳「南園禽語」 650円
c0239137_13332598.jpg

 上村松園の美人画も人気が高かったようです。

◆上村松園「虫音」 585円
c0239137_13331546.jpg

◆富田渓仙「奈良の秋夜」 185円
c0239137_13325070.jpg

◆橋本関雪「欧州所見」 85円
c0239137_13323903.jpg

◆菊池契月「婦」 220円
c0239137_13323040.jpg

 そのほかにも、石崎光瑤、井口華秋、林文塘、西山翠嶂、堂本印象、川村曼舟、川北霞峰、玉舎春輝、都路華香、植中直斎、山元春挙、小村大雲、榊原紫峰といった京都画壇を代表する作家の絵が掲載されています。

 今では額装の日本画は一般的なものですが、カタログの表紙には「洋額面式応用」とあって、大正時代に洋風の生活が広まる中で、中流階級であったサラリーマン層の和洋折衷住宅の応接間や居間に合うように、それまでの掛け軸から、値段もサイズも手ごろな、このような西洋風に額装された日本画が求められるようになったのだと思われます。

 現代に比べると、特に美人画では掛け軸の表装の面影が色濃く残っていて、最初は私も違和感を覚えたのですが、逆にその辺が日本独自の額装としてのオリジナリティもあって、また大正時代の華々しさも感じられるので、これもなかなかいいんじゃないかと思います。

 さて、今では「土井撰美堂」はないようですが、かつて店舗があった京都市蛸薬師烏丸周辺を訪ねてみると、大正時代に建てられたモダン建築も残っていて、今も大正ロマンの香りが漂っているようでした。

 次回はその辺りを取り上げてみます…
c0239137_13322077.jpg

[PR]
# by suzu02tadao | 2017-07-27 07:00 | Comments(0)