1920~30年代を中心に、あれこれと・・・
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大阪市中央公会堂 <歴史と意匠>

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 慶祝の象徴である鳳凰が舞う、窓一面のステンドグラス。
 そして…
 天井や壁面には日本神話が描かれています。
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 和と洋を融合させ、今では再現できない職人の技巧にあふれた部屋そのものが、まさに芸術品です。

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 創建当時は貴賓室として使用された特別室だけでなく、各集会室の設備と装飾も素晴らしくて見応えがありました。

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 来年には100周年を迎える大阪市中央公会堂。
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 浪速商人の伝統とされる「儲けは公共に還元すべき」という考えを受け継いで、“義侠の相場師”といわれた株式仲買人・岩本栄之助が莫大な私財を投じながら、完成を待つことなくこの世を去るという、その誕生からドラマチックな歴史をもつ公会堂。

 設計は、日本の建築界の第一人者であった辰野金吾を顧問にコンペが実施され、伊東忠太・武田五一・片岡安などの日本を代表する13名の建築家が参加する中、弱冠29歳という最年少の岡田信一郎の案が一等に入選したというのも、大阪らしいような気がします。

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 まさに、大阪のシンボルですね…
 Art & Perform 大阪市中央公会堂
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# by suzu02tadao | 2017-10-05 08:30 | Comments(0)

昭和七年、「阪急ビル」を語る

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A 僕は阪急ビルのプランは余程特色があって面白いと思うている、敷地を少しも無駄なくいっぱいに使って、全体の建物が不規則な形にならずにやっているのは非常に大胆なやり方だと感心する、近来欧米都市に出来るものは皆この式なんだ、尖った所も寸地を余さずやるのは余程大胆なやり方で、大阪のような地価の高い所でやるビルには最もよい方法だろうと思う~

 前回に続いて、雑誌『建築と社会』(昭和7年2月号)の中の座談会「朝日ビルと阪急ビルとを語る」からの抜粋です。
 どうしても、センセーショナルな「朝日ビル」に話題が傾きがちですが・・・

D 朝日ビルの方ばかりでなしに、阪急ビルの方を見ようではないか、阪急ビルはああいうストリート・ビルディングとしては大体成功したと思う、極くスタイリッシュでもなければ、又猟奇的でもない、デコレーションは余程注意しているし、材料の選び方も大体においてよい、あれはモデレート・ストリート・ビルディングとは言えぬかも知らぬが、立派なものだと思うのです
A ただ僕は少し飾りが多過ぎると思う
C そうだ、それは同感だ
A 屋上や外壁面の照明方法などももっと簡潔にやる法があったろうと思う、ちょっと煩わしい感じがする、もう少しあっさりやったらよかろうと思う、大道路の正面にある偉大なビルディングだから、その量の大きさだけでも目に付き易いのだからもっと簡単に扱ったらよかったろうと思う

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 「阪急ビル」の装飾のメインは、伊東忠太が設計した壁画のあるアーチ天井のコンコースでしたが、これには武田吾一も片岡安もあまり感心していなかったようです…

A 阪急ビルの一階内部のデコレーションは色のコントラストが少しきつくありませぬか
B ディテールをもっともっと練ってあったらよかろうと思うのですね
D いったい、建築にはディテールの研究ということが必要ですね、その点で阪急ビルは少し意に満たない所があると思いますね
A あれは全体の意匠は或る大家がやって、ディテールは竹中組に居る人がやられたと聞きました、それがため少し無理があるのではないですか、色彩でももう少し派手でおとなしい柔らかい調子にしてもらいたいような気がするのです、調子を落としてね

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阪急梅田駅旧コンコース側入口(2005年)wikipediaより
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 その他、建築家のあり方として下記のように語っているのには興味をそそられます。
 なお、片岡安は後半になるとほとんど発言していませんが、それは当時すでに建築の設計に直接関わっていなかったせいではないかと思われます…?

A 建築家というものは注文があって初めて仕事が成立つのだ、自分の金で自分が建てるのなら、どんなことでも出来るけれども、他の金でやるので、自分のイデオロギーに盲従する人ばかりであれば結構だけれども、事実はそんな人ばかりではない、また建築家が一番偉いもので、他が何でもその言うことを聴いてくれるのならよいけれども、そういう訳でもない
 ~(略)~
D 我々のように一つ処のものばかりやっていると、イデオロギーも何もありませぬよ、あっても駄目ですから
B この頃の建築というものはそんなものでないでしょうか、ことにアメリカの建築を見ると、一層その感じが深い
A アメリカでもヨーロッパでも同じことだろう
B ドイツの新進の或る建築家に会った時にその点について、あなた方は幸福でしょうと聞くと、やはりこちらでも施主の色々な注文があってなかなか思う通りにならぬと言っておりました
A ことにアメリカや日本はそういう気風が多い
B そういう点で自分のイデオロギーを押通しているのはフランスのコルビュジエですが、それだけに注文が少ない
E それでも注文は取れぬことはないと思いますがね
A ドイツでいえばエーリヒ・メンデルゾーンでもそうだ、自分のイデオロギーをもっていって、それに合わない注文はやらないということになっているが、全然そうではないらしい
D E君などもそうでしょう
A それじゃ一般的の建築家ではないと思う、一を堕落したと言い、一を堕落しないと世間で言うかも知れぬが、それはどうでもよいか知れぬが考えようによっては我がままを言って自分のイデオロギーのみを言っている方が堕落したものとも言えないことはない、しかし我がままを押通して行ける人は仕合せである、しかしこれを悪く言えば、世間見ずだと言われても仕方がない
B 融通が利かぬという訳ですか、可なり難しいものですね
A つまりどちらでもよいのです、善くも悪くも言えましょうがね
D そういえば阪急ビルにはにはたくさんネオンサインがありますね
A 阪急ビルを見ると、これはどこまでも小林一三氏のイデオロギーが出ているし、朝日ビルにはやはり朝日の村山さんの若主人長挙さんの考えが能く出ている、隣の朝日会館でもそうだ
B つまり建築家の手腕というよりは経営者の考えが建物に現れているのです


A
:武田吾一
(1872-1938)
  工学博士、京都帝国大学教授、日本建築協会副会長
B:村野藤吾(1891-1984)
  早稲田大学建築学科大正七年卒業、大阪ビル、十合百貨店の設計者村野建築事務所を経営さる
C:片岡安 (1876-1946)
  工学博士、日本建築協会々長、大阪工業会理事長
D:竹腰健造(1888-1981)
  工学士、住友合資会社工作部工務課長
E:藤井厚二(1888-1938)
  工学博士、京都帝国大学教授

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 フランス人建築家 ドミニク・ペロー設計の富国生命ビルに映る現在の「阪急ビル」。
 富国生命ビルから眺めた「阪急ビル」はなかなか未来的です…
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# by suzu02tadao | 2017-10-03 07:00 | Comments(2)

昭和七年、「朝日ビル」を語る

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C 朝日ビルは全体を通じて、材料からスタイル、ワークマン・シップに於いて何とかして素人目に触れるようにというので、あらゆる方面で尖端を行こうとしたものだが、それは成功した
A つまり新奇をてらう、猟奇的だ
C そうだ、猟奇的建築なりと判断してよい
B それが私のいう新しいマーケットを開拓したものだという意味なんです
C それは同じことなんだ、とにかく猟奇的建築なりということは言える、そのところがよいかどうかということは後に残る問題で、猟奇的でよいと思う人もあるし、悪いと思う人もあるわけだ
A 下手な猟奇もあるし、巧い猟奇もある
C とにかく猟奇的であることは皆賛成だろう

 これは以前にも取上げた、「朝日ビル」(旧大阪朝日ビル)を設計した石川純一郎の「朝日ビル素描」が載っていた雑誌『建築と社会』(昭和7年2月号)の中の座談会「朝日ビルと阪急ビルとを語る」からの抜粋です。

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 下記の通り、座談会の出席メンバーの顔ぶれがすごいのですが、誌面では発言者はA~Eと表記されているだけだったので、ちょっと調べてみて、それぞれ当てはめてみました…
 尚、プロフィールはこの雑誌の執筆者紹介のものです。

A:武田吾一(1872-1938)
  工学博士、京都帝国大学教授、日本建築協会副会長
B:村野藤吾(1891-1984)
  早稲田大学建築学科大正七年卒業、大阪ビル、十合百貨店の設計者村野建築事務所を経営さる
C:片岡安 (1876-1946)
  工学博士、日本建築協会々長、大阪工業会理事長
D:竹腰健造(1888-1981)
  工学士、住友合資会社工作部工務課長
E:藤井厚二(1888-1938)
  工学博士、京都帝国大学教授

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B 間接の目的は新聞社がこれによって利益を得ればよいということになりはせぬかと思う、即ち新聞社の存在が更に明かになって、発行部数が増えるととか、或はビルディングに入る人が多くなるとかすれば、この建物は成功だろうと思うのです
D それが本当の目的でしょう
B そのところが一番本当の所だろうと思うのです
C 猟奇的にやって、しかもビルディングのスペースを経済的に巧くこなすということに相当努力している
A 猟奇的であると同時に、軽く品良く見せたいという所がある、しかし又それが為に安っぽくなったという所もある
D ニッケルクローム鋼はなるほど白いですけれども、汚れはしないでしょうか
E 何だか油を塗っていますね
C あれはね、ニッケルクローム鋼の欠点で、人間の脂肪が浸みるというか、よく手垢がつくので、それを防ぐために、油を塗っておくのだ
A それに、その隅に当たる所が手を切りそうで、いかにも痛そうに見える、いわゆる尖端なんだね

 『建築と社会』は日本建築協会発行の雑誌で、当初編集側より進行役を「C先生にお願いしたい」と言ったところ、日本建築協会々長の(C)片岡安「それはA君にお願い致したい、君が適任だから……」といったやりとりがあって(A)武田吾一の進行で始めていますが、当時、新進気鋭の(B)村野藤吾が、大御所の片岡安と武田吾一を前に全く臆せずに持論を述べるなど、それぞれが自由に発言しているのが印象的です。

D とにかくこの朝日ビルディングが近代では日本中での最もセンセーショナルな建物ですね
E そうですね、結局は材料ですかね、形はこれまでもありますね、沢山もないけれども
D 材料と色ですね
E それから大きさとです―――船の恰好に似ているというような所も面白いのですが……
A ある人は朝日ビルは何か容れ物の外箱で、中にもっと上等の箱があるような気がすると言っておりました
D そういう感じもしますし、まだ未成品のような感じがありますね
B しかしよく見ると、材料の中でも、ベニヤなどの使い方も大胆にやって、巧くはめてありますね、ああいう所は確かに感心させられます
A ああいうことが出来ないと、こういうデザインは実行出来ないので、ああいう風のことが出来るようになったから、こういうデザインが実行出来るようになったのですね


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◆旧大阪朝日ビル:2013年撮影
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◆今年、旧大阪朝日ビル跡地に完成した
「フェスティバルタワー・ウエスト」
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# by suzu02tadao | 2017-10-01 07:00 | Comments(0)

倉敷美観地区

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 倉敷を訪れるのは約10年ぶりになります…

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 『汽車の窓から』谷口梨花(大正8年発行)では、
庭瀬の次は倉敷、左窓に見ゆる町がそれで、昔から富豪の多い地方で、人口一万二千人を有している、町の中央に丘があって公園となっている。
 という説明があるだけで、前回取り上げた笠岡や当時は山陽本線の次の駅だった玉島(現:新倉敷)の方が観光地としては見どころがあったようです…

 その後、江戸時代から続く古い町並みやレトロな洋館を残し、早くから無電柱化に取り組むなど景観整備の草分けとして、全国的にみても有数の観光地になった今では、以前から定評のある観光スポットなど、絵になる情景がいくつもあるところは、さすがだと思いました…

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 ただし、10年前よりも古い町並みの範囲が増えたような?…気もしないではないことと、観光客で賑わう美観地区とは対照的に、周辺の商店街などが寂れているのは少し気になりました。

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# by suzu02tadao | 2017-09-28 07:00 | Comments(0)

笠岡レトロ紀行

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 山陽本線の笠岡駅を降りると、
 線路脇には、なまこ壁の大きな屋敷がありました…
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 屋敷に隣接して古い洋館も建っており、
 かつて港町として栄えた面影を残していました…
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笠岡の町は丘に沿って海に臨んでいる、四国への汽船便がある。神島は景勝の地で、其の南には大高島、小高島、白石島、北木島、真鍋島、小飛島、大飛島などが美しく海波に浮かんでいる。笠岡からは井笠鉄道があって山陽街道の井原まで行っている。

『汽車の窓から』谷口梨花(大正8年発行)より
井笠鉄道は1971(昭和46)年に廃止されています。

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 古い洋館と屋敷のある通りの先には、
 寂れたアーケードの商店街がありました…
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 駅から竹喬美術館までの道すがら、
 ところどころに残るレトロな街角…
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 線路脇の道をゆくと、傍らには古い石仏が…
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 村上水軍にまつわる古社である稲富稲荷神社の入口です。
 社殿はここから線路を越えて、また道路を潜るというユニークな参道を登った山の中腹にあります。
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 社殿は江戸時代後期に、笠岡在住の宮大工が技術の粋を集めて建築したもので、市の重要文化財に指定されているそうですが、参道入口にある手水舎も素朴ながら彫り物に彩色されていました。
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 古い大きな備前焼の狛犬が印象的でした…
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# by suzu02tadao | 2017-09-25 07:00 | Comments(0)