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2013年 11月 04日 ( 1 )

『家庭・生活』(ホーム・ライフ 改題)二月号

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 思えば、ちょうど1年前の京都・知恩寺の古本まつりで、グラフ誌『ホーム・ライフ』を手に入れたのだが、今年の知恩寺でも思わぬ出会いがあって、やはり古本市は発掘現場だということを実感したのだった。
 それについては後日また紹介しようと思うが、今回とりあげる『家庭・生活』二月号(昭和16年2月1日発行)は、今年の春に手に入れたもので、『ホーム・ライフ』は昭和15年12月で終刊となるのだが、新たに昭和16年1月より月刊誌として改題して登場したのが『家庭・生活』で、この号の表紙は小磯良平、カットは全て小山敬三が描いている。
 北尾鐐之助が編集後記で、<「家庭・生活」も題号が変り、型が小さくなつてから、おかげで非常に売行きがよい~>と述べているように、以前よりひとまわり小さくなり、ちょうどA4サイズになっている。

 昭和15年は皇紀2600年で、ますます戦時色が色濃くなる中、皇室や神社の尊厳を汚す惧れがある事や、外人崇拝を促し社会に不安を与えるという理由から、カタカナや英語が禁止され、また「ぜいたく禁止令」が発令され、東京市内には「ぜいたくは敵だ」という立看板が設置されたが、さらに昭和16年からは新体制がはじまり、やはり編集後記の中で、当時の世相を次のように記している。
 <大阪では、夜の商店街をいよいよ九時に制限することになつた。昼酒廃止、興行街の時間の短縮、それに夜の商店街制限閉鎖~(略)~暮れから正月にかけて各地で行はれた凄いほどの「敬神旅行」の人混みを、新聞は「ことしは旅行も自粛で」と報道してゐるが、ある方面では自粛どころか、例年よりももつとはげしい世態をみせたところもある~(略)~ことしは、戎さまの吉兆の笹につけた小判や、桝の中に夥しい広告ビラが交つてゐるのがあつた、いづれそれには相当な広告料もついてゐるのだらうが「これはひどい」といふと、売子は平気で「ことしは戎さまも新体制で・・・・」とこたへた・・・・広告かついで千鳥足・・・・では助からない、これも新体制利用の一つである>

 このような時代背景の中ではあるけれど、「雅俗山荘清興」と題して、当時の商工大臣であった小林一三の自邸で1月5日に開かれた初茶会の記事が載っている。
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<自ら亭主役に回つて一席、千家表流の鮮かなお点前を見せた小林商相>とある。

 また、水墨画家の近藤浩一路が新築した住居兼アトリエの「土筆居」が紹介されている。なお、「土筆居」は近藤浩一路の別号でもある。
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 「銀嶺上の鵬翼」と題された航空写真の特集。陸軍航空本部許可済・本社写真部撮影とあり、下の写真は「北穂高の峭壁」。
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 安井仲治「胡瓜と玉葱」と岩橋芳朗「窓」の写真作品も掲載されている。
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 「民屋 其おほらかな美しさ」と題された特集では、京都・八瀬の約300年前に建てられた民屋が紹介されており、次のように説明されている。
 <およそ民屋は、他のすべての建物とはことちがひ、民衆が生活上の必要によつて作られた---といふよりは、生み出されたといふにちかい。ゆゑにその構造設備の上に毫末の無駄がない。「用」より出発したるがゆゑに、いささかも虚飾がない。素直にして且つ健かな美しさである。この意味において民屋は、民族が文化生活の程度を物語る率直な姿として深い意義を持つ・・・・>
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 以上のように、この頃にはまだ生活文化を楽しむ余裕があったようで、編集後記も次のように結んでいる。
 <狐のショールがぼつぼつみえ出した、しかし、みな老人の襟深く巻かれて、いままでの虚栄の流行から防寒の実用に転化して来た、狐も形を変へて世に出たわけである>
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by suzu02tadao | 2013-11-04 11:30 | Comments(0)